About the Owner
山本が初めて「いい牛」に出会ったのは、十九歳のときでした。叔父の経営する神戸の卸問屋に入社し、先輩に連れられて兵庫県内の牧場を回ったその日——サシの入り方の美しさと、肉の香りの豊かさに言葉を失ったといいます。
卸業を通じて培った産地との人脈と目利きの技術を、2021年に一乃の開業として結実させました。「仕入れ業者としてではなく、料理人として神戸牛と向き合いたかった」という想いが、すき焼き専門店という形を選ばせました。
今も週三度は産地を訪れ、自ら牛の状態を確認してから仕入れる姿勢は変わりません。「一乃のすき焼きを食べた人が、神戸牛の本当の価値を知ってくれる——それがこの店を続ける理由です」と山本は語ります。